階段をリフォームする目安になる時期とポイント

住宅リフォームには、高額な費用がかかってしまうことで躊躇してしまうということもあります。
階段のリフォームもそのひとつであり、こう配角度や踏板の広さなどが子どもや高齢者などの家族が増えたとき、自分が不便であると感じるようになったときに検討を始めると、なかなか難しいものです。

子どもや高齢者の昇降を考えると床板の奥行きは25cmから32cm程度、段の高さは15cmから18cm程度、勾配は25度から35度程度が理想であるとされています。
ですが既存の階段について段数の増減や角度の変更を考えると、部屋の間取りや柱なども考慮した大がかりなリフォームになってしまいます。

まずは予算と近い将来必要となるポイントをおさえたリフォームを選択し、数年後時期を見てさらに改良するといったように、リフォームがゴールではないという意識を持って業者と相談してみましょう。
費用としては、大まかにDIYである「プチリフォーム」であれば10万円程度で済む場合が多く、片側手すりの設置やマットや滑り止めを上張りする方法が多くあります。

手すりを両側に設置して各段の部材を上張りするリフォームは約30万円程度、さらに階段の壁紙張り替えも含めると約50万円、階段自体を新しく掛け替える場合は約100万円がかかることになります。
もちろん工法や構造で大きく見積りは変わりますから、業者や設計士とともにしっかりと細部まで相談することが重要なポイントとなります。

最近は技術や工法が大きく進歩してきたことで、階段下収納のあり方が大きく見直されてきました。
踏板を引き出しにした小物収納、納戸スペースとして大荷物を避難させる場所としての利用が多かった三角スペースについて、階段の向きや構造を見直した上でユニット収納製品も利用して新しく収納スペースが生まれる可能性もあります。

もっとも大切なことは、年齢を重ねた未来の家族像に合わせたリフォーム計画です。
それでも数年が経過すれば、またリフォームが必要とされる場所は必ず出てきます。

人生設計の中でリフォームを念頭に置いておくことも、ライフスタイルに合わせた賢い住居との付き合い方です。